優しくて残酷

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優しくて残酷

ここ最近、彼女の裸を目にしても全然、反応しない俺のそれ… この前、彼女の部屋で飲んだ後も…全然ダメで… 彼女は裸のまま、今にも泣きそうな顔で、俺に聞いてきた。 「…なんで、ダメなの…?私、そんなに…女としての魅力、ない…?…」 「違う…そんなことはないんだ…君は魅力的だ…これは俺の問題…もしかして疲れてるか…年なのか…な  …本当に、ごめん…」 俺はなんとか理由をつけて、そう釈明する。 焦れば焦るほど、俺は…男として、ダメになっていく。 そしてついに、今… 彼女からの別れの言葉。 もう、どうしようもない… 引き留めるうまい言葉も見つからない… そもそもこれ以上引き留めても、彼女を辛くするだけだ… 「ごめん… わかった… 今まで、ありがとう…」 「最っ…低… あなたは、優しいけど…すごく、残酷な男…あなたなんて…本当に も…う、大っ嫌い…」 彼女は身支度をして、ドアを力強く締めて、部屋を出て行った…。 もうこれで、何回目だろう… 俺の身体… どっか、おかしいのかな…  もう、37歳のいい年…だから…? 年齢とともに、精力が減退してきているのは間違いないが… 身体が反応しなくなるという理由で、これまで何人の女性にフラれた…? もう…これで、3人目だ… もう…俺は一生、独身で行くしかない…。         そう思った矢先、俺は…  あの…おかしな男に出会ったんだ…。
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