無限冷蔵庫

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     ますます信じられない発言だった。  私も含めて友人たちは、困惑して顔を見合わせる。  中野の生活水準から考えて、このレベルの食材を『毎日のように』買えるはずがなかった。  かりに宝くじや競馬で泡銭(あぶくぜに)を手にしたのだとしても、それは一時的な話だ。こんな散財が習慣になったら、遠からぬうちに破産してしまうだろう。  友人たちも似たような考えが頭に浮かんだとみえて、みんな心配そうな表情になっている。  対照的に、当の中野は、そんな私たちの様子を面白がっていた。 「安心しろ。もう食費を心配する必要はないんだ。なにしろ、俺にはあれがあるからな!」  そう言って中野は、キッチンスペースに鎮座する冷蔵庫を指し示した。    
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