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ぽたん、ぽたん
シンクに水が落ちる。
ぽたん、ぽたん
静かな部屋に響く。
ぽたん、ぽたん
寒くなって来たな、と思いながらも暖房は付けない。
あわよくば、このまま凍死したい。
明日が嫌で死にたいなんて、学生みたいだ。
いい歳して馬鹿みたいだと可笑しくなった。
ぽたん、ぽたん
ドンドンドン!
深夜2時。
乱暴にドアを叩かれる。
こんな時間に訪ねてくる奴は1人しかいない。
泥酔してるくせに、いつも口煩いアイツ。
世話焼きの歳上彼女かよ、ってくらい。
「いるのは分かってんだ!あーけーろー!」
俺は立て篭もり犯か。
インターホンを知らないらしい。
以前、放っておくとずっとドアを叩かれた。
近所迷惑なので、仕方無く招く。
「さ、飲むぞ!」
酔っ払いは良い笑顔で言った。
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