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「みちか、眠いの?」
優しい気遣う声がする。起こそうと私の肩を優しくゆする誰かがいる。瞼を開けて起きなきゃと思うのに起きれない。ひとりぼっちのこの家には優しさが満ちていて安心する。この優しさが目を覚ましたら夢だったとかだった嫌だな。だったら眠ったままでいたいよ。
「あー…。寝ちゃったか」
みちかがなんだか、ほわほわしていて瞼がトロンとしてきたなと思ったら、寝落ちしてしまった。肩を軽く揺すったけど幸せそうに寝ているので起こすのもなんだかなーと思う。
「困ったな。ちゃんと君のこと女の子だって思ってると伝えたばかりなのになんで今、寝ちゃうのさ?」
そう言ってもみちかは起きない。ここで寝て風邪をひかれても困る。しばらく悩んでから俺は腹を決めた。
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