貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜

そしてハッピーエンド

……と、思っていたら、どうしても一緒に暮らしたいと言う神山透から、あの部屋は実は叔父さんの所有物ではなく、神山透本人のものであることをつい最近告白されたのだった。

え！あの広さの部屋を？買っちゃってたの？神山透が？その若さで？？
えー？どういうこと？だったらなんで叔父さんの、なんて嘘をついてたの？
嘘をつく意味が全くわからず詳細を聞くと、「株を少々嗜んでいて、とあるベンチャー企業の理念に感激して、応援の意味である程度まとまった額を投資したらそれが大化けしたので、とりあえずマンションを買ってみた」とのことだった。

叔父さんの家と嘘をついた理由を聞いてみると、「山本さんのことだから、なんだコイツってドン引きするかと思って……」との回答。
まあ、確かに今話を聞いて「なんだコイツ？？」と思ってしまったので、その推測は間違っていない。
けどねぇ君、嘘はいかんよ嘘は。

そう窘めてやると、「もう嘘はつきませんし、嘘ついていることは、もうありません。」としょんぼりしながら懺悔するものの、「と、言うことで僕の部屋だってことがわかったことですから、一緒に住みませんか？」と懲りずに再び誘ってくるイケメン。

けれど、さすがにそこまでの気持ちにはまだなれなくて、回答はやっぱり保留にしているのだった。