ルームナンバー315

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あ、あ、あ。 やっちまった!!!! 傷口に塩を塗るような質問をしてしまって、あたふた焦る私に、神山透はフッとため息をつきながら微笑んで、 「まあきっと、遅かれ早かれダメになる関係だったってことだったんですよ。なんだか変に巻き込んでしまったみたいで本当にすみませんでした」 と、私をなだめるように言い聞かせてくれたのだった。 なんと優しいことだろう! いやいや巻き込まれたっていうか、立ち聞きしちゃっただけですし!こちらこそ安易に質問なんかしてしまって申し訳ない。 しんみりした空気を察したのか、イケメンはメニュー表を手にして、ふにゃりと笑って、 「まあ山本さん、明日は土曜日ですし今日は飲みましょう!」 そう言ったのだった。
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