キッスは甘いイチゴ味(物理的)

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キッスは甘いイチゴ味(物理的)

さてその後についてかいつまんで話せば、目覚めた神山透は、寝てしまったことを平謝りに謝った後、「……で、これからどうしましょう?」と、言ったのだった。 まあね、遠方からの出張帰りに彼女にショックなことを聞かされて、挙げ句に酒に強くもないのに何杯も飲んだらそりゃ眠くもありますわなぁ。……そんなことを考えつつも。 「どうしましょうとは、どういうことでしょう?」そう、切り返してみると、神山透は少し躊躇した後、頬を染めながら挙手をして「先生、僕はまずはキスがしてみたいです」と言うのだった。 ……先生? オーノー。その設定、まだ生きてんの? 一旦寝たおかげですっかりシラフになった私の選択肢としては、「そんなことをするつもりはない」の一択である。 只の会社の同僚とそんな関係になったものなら、いくらあまり接点が無い部署同士とは言え、何かと今後気まずくなるのは目に見えているではないか。 会社での人間関係が円滑に進まなくなるリスクを背負ってまで、一時的な好奇心を満たすつもりは、こちらにはないぞ。(そう昨日も言えばよかったと、今更気づく私である。)
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