103人が本棚に入れています
本棚に追加
「これ……」
「えっと、実は――昨日美桜ちゃんがトイレ行ってる時に買ったんだ。似合うと思って」
トイレ行ってる時? それじゃあもしかして、あの時笑っていたのはこれを見ていたから?
私は勘違いして、八つ当たりしてしまったことを思い出して恥ずかしくなってくる。
「ふふっ。美桜ちゃんに嫉妬してもらえて嬉しかったなぁ」
私の不安をかき消すかのように柊は再び抱きしめてきた。それも、嬉しそうに――。
「美桜ちゃん、ずっと大切にするから。僕にたくさん愛されてね」
甘くとろけるようなキスと優しい温もりに、私は再び溺れるのだった。
――Fin
最初のコメントを投稿しよう!