第3章 ワンコは我慢できない

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「クリスマスプレゼント?」  なんで疑問形なのだろう。中身がとても気になるけれど、ダメだと言われてしまっては仕方がない。どうせ後で見れるのだから今は我慢しよう。 「お風呂いただきますね」  私は先程買ったものと、貰った紙袋を抱えてお風呂場に向かった。  さすがと言うくらい、とても広いお風呂で綺麗だ。湯船は足を伸ばしてももうひとり入れるくらいの広さはある。  お湯は柊が溜めておいてくれたらしく、私は身体を洗った後、せっかくだから少しだけ入ろうと思いお湯に浸かった。 「あの袋に何が入ってるんだろう……」  のんびりして考えるのはあのプレゼントされた紙袋の中身だ。  もしかして、薄いスケスケのネグリジェとか? それともこういう時に着ると噂に聞くベビードール?  柊がそんな趣味を持っているのかは分からないけれど、お風呂の後に着るものなんてそういうものしか思いつかなかった。  でも本当にそれなら、着て柊の前に出るのがものすごく恥ずかしい。  これは急いで確認しなければと、慌ててお風呂を出た。身体を拭くのもそこそこにして、袋を開けてみる。 「これは……っ!」  これはこれで、ある意味恥ずかしい。
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