第3章 ワンコは我慢できない

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「これ……」 「えっと、実は――昨日美桜ちゃんがトイレ行ってる時に買ったんだ。似合うと思って」  トイレ行ってる時? それじゃあもしかして、あの時笑っていたのはこれを見ていたから?  私は勘違いして、八つ当たりしてしまったことを思い出して恥ずかしくなってくる。 「ふふっ。美桜ちゃんに嫉妬してもらえて嬉しかったなぁ」  私の不安をかき消すかのように柊は再び抱きしめてきた。それも、嬉しそうに――。 「美桜ちゃん、ずっと大切にするから。僕にたくさん愛されてね」  甘くとろけるようなキスと優しい温もりに、私は再び溺れるのだった。 ――Fin
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