第2章 誘惑はいっぱい

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 私だって、その考えが単純だとは分かっているけれど、買いに行く時間がないのだから仕方がない。  雅紀が甘いものを嫌いではないということは知っているから、プレゼントがケーキでもいいだろう。あの時の返事はものすごい棒読みだったけど。  食べてはくれるはずだ。あとは貰ってくれるかどうかの問題。さすがに茉依には、デートに誘われていないことまでは言えなかった。  私はその話題から逃れようとして話を無理やり変えた。 「そういえば、茉依の彼はどうなったの?」  あの時は愚痴ばかりで、別れたとは言っていたけれど、その後どうなったのかは聞いていなかった。 「あんな奴、こっちから願い下げよ! もうアカウントもブロックしたし、連絡も取ってない。私は次の恋を探すんだ!」  どうやらもう立ち直ったみたいだ。  初めは向こうからも連絡がきて謝られたりしていたけれどもう無理だとはっきり言い、すんなりとはいかなかったけれど、きちんと話して別れることができたらしい。  茉依が納得できているなら良かった。 「それでね、クリスマスにある合コンに参加するの。瑠花が打ち明けてくれなかったら誘う予定だったけど、一人で行ってくるね」
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