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彼女は天使だった。
白く、淡く、そして、黒く。
彼女は、俺にとって天使だった。
恋焦がれた、淡き儚き美しい天使。
その天使が、俺の言葉を飲み込んだ。
笑顔で頷いた。
何度確認しても、それは事実で舞い上がった。
その日、不意に後ろから腰に回した手を振り解きもせず、振り返りもせず受け取ってくれた。
好きだ、大好きだ、伝えれば恥ずかしそうに笑いながら、『ずっと好きでいて』なんて言って。
彼女が不安にならないように、心を病んでしまわないように守ろうと思った。
意外と怖がりなことは知っている。
強がりなことを知っている。
だから弱ってしまう前に、俺が助けると誓ったのだ。
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