もう少しだけふたりで

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 淋しい気持ちでバスに乗り込んで座った時、携帯にショートメールが来たのがわかった。 取り出して画面を見てみると洋次郎からだった。 幹事である恵美子の携帯番号を葉書に載せたことで知ったのだろう。 [今日はありがとう。話せなかったのが残念だったけど会えて良かったよ。またな] 恵美子はメールを読んで涙が滲んでいた。 [ありがとう。洋ちゃんも元気でね!] それだけ返信した。 それは、もう少しだけふたりで話したかった恵美子の気持ちを察してくれたものだとわかったからだ。 あぁ、もうすぐ家に着くわ…。
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