穂村 美衣

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昨晩食べて寝ただけでなんにもカロリー消費してないわけで。どうしてご飯が必要? コーヒーだけで充分だって思ってる。子供もしかり。菓子パンとか適当でよし。 きっとお昼ご飯たくさん給食オカワリするだろうし。 学校で食べてきたらいいや。給食費払ってるんだし。 「心春、集団登校に間に合う!? 間に合わないよねっ!? 田中さんちに連絡しとくから、ママの自転車に乗って!」 地区のリーダーは田中さん。めんどくさいけど一応連絡しとかないと後でうるさく言われるから。 竜聖の車は、なんとか中古40万で手に入れた軽だ。自分の車は無いから自転車で行く。 後ろに心春を乗せると、その時スマホの音が耳に入った。 この音は……メッセージだな。きっと由香里か冴子。 サッと目を通すと 【今日、ランチ一緒にどお?】 と冴子からメッセージが入っていた。手早くOKのスタンプを送って、自転車をこぎだす。 いつもこんな慌ただしい感じでイヤになっちゃうんだけと、韓流ドラマは欠かせないから生活パターンを変えることが出来ないでいる。竜聖もゲーマーだから同じく。 ダメなパパとママだな。でも、竜聖はそれでもいいって言ってくれるし、二人も女の子に恵まれて私は幸せ者だって思ってる。 冴子からのお誘いはとっても久しぶり。 なんの要件だろう? いろいろ忙しく思いながら、学校の校門まで晴れやかなスッピンで心春を連れていったのだった。
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