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タツヤ君との出会いは私の荒んでいた心に花を咲かせてくれた。 その花が例え綺麗な花では無くても良かった。心に空いてしまった穴を埋めて彩りを与えてくれたのだから。 それとは対照的に正樹の行動や態度には言いようの無い苛立ちと抑えようの無い拒絶反応を感じていた。 (もう正樹の事なんて知らないよ…自分勝手に私の気持ちを無視してこんな風にしたのは正樹なんだからね…) それでも私の中から正樹への気持ちと存在が完全に消えてしまう訳も無く、ガラスの破片が突き刺さっているかのようにズキズキとする胸の痛みは消えない。 ~♪ 私の気持ちが見透かされているかのようなタイミングでメッセージの通知音が鳴り響いた。
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