二人の約束

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【マコちゃん、俺の身勝手な気持ちに答えてくれてありがとう。まさか同じ気持ちでいてくれたとは思ってもみなかったから嬉しいのと戸惑ってるのとでよく分からない気持ちになってるよ。でも…先走っていいのかな?もしいいなら…会う日を決めませんか?】 今までで一番胸が苦しくなった。 自分で出した答えなのに、いざ言葉にされてしまうとどう受け止めたらいいのか分からなくなってしまっている。 (タツヤ君の言葉に乗っかったのは自分なのに今更尻込みしてどうするの…覚悟を決めたんだから後は飛び込んでいかなきゃ…!) ダメだと思っていても前へ進もうとする時、きっと人は誰だって一度足を止めて考えようとする。 だけどそれが必ずしも踏み止まる為のものとは限らない。 ここで止めておけばいいのに ここで引き返せばいいのに 自分の中にある自制心と道徳心が感情のままに押し流されるなと覚悟に反発して揺らぎをかける。 忙しなく色を変えていく信号機みたいに赤、黄色、青と何度も何度も心が色を変えていく。 (正樹が風俗に初めて行く事を決めた時もこんな感じだったのかな…?少しは私を…顧みてくれていたの…?)
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