落下

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落下

フライーダクト(主人公37歳)は、ボロ屋で一人暮らしをしている。雨の日は、雨漏り。台風が来れば家ごと飛ばされる。そんなボロ屋に住まなければならないのは親が幼い頃に二人とも戦死したからである。パクト勇者学校にも通えず戦があっても召集されない。今日もフライ以外の戦士は戦地に戦いに出かけた。 フライは、それでも挫けずに野良仕事をしている。畑を耕して種を蒔いて野菜に毎日話しかけている。「大きくも小さくもならないで普通に育てよ。」と言う具合だ。普通が一番大事だとフライは思っている。そのあとの出来事が起こるまでは‥。 午後になり山に小枝を拾いにと準備していると微かに空から音がした。空を見て見たが‥何か物体がこちらに向かってものすごいスピードで落下してくる。あ、これはマズイと思った。ボロ屋がぶっ飛んでしまう。良し!受け止めよう。そう思った瞬間にフライのみぞおちに物体は突っ込んでフライも激痛のあまり仰け反ったが踏みとどまった。 フライが、起き上がると、えー!と叫んでしまった。物体は人間で甲冑を身に纏った女だった。
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