始話 ラザの大皿

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 そんなわけで皿職人の家が解ったので向かう。  こんな事を何十件とやるのは重たい話ではある、今に置いてラザくらいの職人など、いや、ラザに敵う職人はまず居ない。  あくまで次のラザを発掘しようと言う国王のお達しなのだ。  私が良くても王様がうんと言わなくては、それは単なる私好みである。いかんいかん、1件目にたどり着いた。1件目の皿職人は。 「えっ、大臣さん、皿ってそんなご大層な皿をお求めで」 「ああ、実は王室で使っている皿を、いや、ラザの代わりになる、今日の皿を探しているのだ」  1件目の店主は。 「うーん、ラザさんって、あの高名なラザさんの作品ですよね。私にはとてもとても」 「いや、ラザと肩を並べる、いや、比べる訳ではないのだプロデュース。つまり発掘をするわけで、王様に気に入られる皿を探しているだけで、最終的には、王室じきじきに気に入られれば注文が来ると、それだけだ」  1件目の店主は。 「それだけって、大臣。何を言ってるのかお分かりですか? 王室が選んだ皿って有名になっちゃう、チャンスなんですよ」 「ああ、だからプロデュースだ、発掘だな」  私は商品に出来る皿を見るが、いまいち訴えかける物がなかったので失礼する。  2件目の女性陶芸、いや、職人もパンチに欠け、技術が甘いと首を横に振り。  3件目、皿を知ってる人が皿と認識するだけでも、立派な皿なのかも知れないと濁しつつ退出。  皿を見れば見るほどラザには敵わないと思い落胆した。  4件目、ここは無しである。そもそも私が皿に求める思いが強すぎるゆえか、どうしてもラザの作品と比べてしまう、だが、どこかに居るはずだ、ラザではなくとも素晴らしい皿はあるはずだ。
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