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「分かりました。繚乱学院生徒会一同、協力致します」
シエの言葉に、生徒会メンバーが目を丸くした。
「会長……いいんですか?得体も知れない事件に巻き込まれることになるんですよ?」
順が心配そうにシエに問いかける。しかし、シエは動じなかった。
「構いません。というか、そうするしかありません。私達が元の世界に戻るには、ルーナさんの力が必要なはずですから。そうですよね?」
「……ええ。この事件が解決したら、あなた達を元の世界へ送り届けると約束します」
ルーナの返答に、シエは微笑んだ。
「それでは……僕達も協力します」
白雪がルーナに申し出た。それを聞いたルーナが優しく笑いかける。
「ありがとうございます」
その様子を見た海奈が、元気よく手を挙げて尋ねた。
「なぁ、手掛かりとか無いのか?」
その言葉に、ルーナは表情を曇らせる。
「手掛かりは……ありません」
「そっか……じゃあ、まずは情報収集だな。町に案内してくれよ!」
「分かりました……では、行きましょうか」
ルーナが頷き、部屋から出ようとしたとき、丁度入室しようとしていたサイラスと目が合った。
「サイラス……!どこに行ってたの?」
「……町で調査をしていました。そんなことより、女王様が行くのであれば、私もご一緒します」
「サイラス……そうね。そうしましょう」
ルーナは聖夜達を振り返って声を掛けた。
「私とサイラスが町に案内します。さぁ、行きましょう」
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