5 悪霊ドウェイン

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「じゃあ行くか!」 アヤカと香偲がドウェインに向かって駆け出した。 「何しようが同じことだ!!」 ドウェインは再び槍を降らせる。それを止めようとした白雪の前に、翔太と珠喇が庇うように歩み出た。 「いくぞ翔太!!」 「ああ!『かまいたち』!」 小さな鎌と風の刃が槍を相殺していく。香偲もバリアを展開し、アヤカを守っていた。 「なら、これでどうだ!?」 ドウェインが火炎弾を生み出した。炎の塊が、アヤカ達に襲いかかる。 「炎なんかに負けるか!『激流』!!」 海奈の激しい水流が、炎をかき消していく。 「アヤカ、今だ!走れ!!」 香偲に背中を押され、アヤカがドウェインに駆け寄り、その体に触れた。 「弱点は……胸!!」 「分かった!『氷柱(つらら)』!!」 白雪が放った鋭い氷柱が、ドウェインの胸に突き刺さる。 「ぬぅっ……!!」 ドウェインが体制を崩したその瞬間を見計らい、花琳が手足を蔓で縛り上げた。 「トドメを刺して!!」 「させるかぁっ!!」 ドウェインは口から黒い炎を吐き、蔓を焼き切った。 「しまった!!」 「全て……全て焼き払ってくれる!!」 ドウェインの炎により、辺りが火の海になり、身動きができない。 「ここまでなの……!?」 花琳は項垂れたように見えた……が、やがて不敵な笑みを浮かべた。
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