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「じゃあ行くか!」
アヤカと香偲がドウェインに向かって駆け出した。
「何しようが同じことだ!!」
ドウェインは再び槍を降らせる。それを止めようとした白雪の前に、翔太と珠喇が庇うように歩み出た。
「いくぞ翔太!!」
「ああ!『かまいたち』!」
小さな鎌と風の刃が槍を相殺していく。香偲もバリアを展開し、アヤカを守っていた。
「なら、これでどうだ!?」
ドウェインが火炎弾を生み出した。炎の塊が、アヤカ達に襲いかかる。
「炎なんかに負けるか!『激流』!!」
海奈の激しい水流が、炎をかき消していく。
「アヤカ、今だ!走れ!!」
香偲に背中を押され、アヤカがドウェインに駆け寄り、その体に触れた。
「弱点は……胸!!」
「分かった!『氷柱』!!」
白雪が放った鋭い氷柱が、ドウェインの胸に突き刺さる。
「ぬぅっ……!!」
ドウェインが体制を崩したその瞬間を見計らい、花琳が手足を蔓で縛り上げた。
「トドメを刺して!!」
「させるかぁっ!!」
ドウェインは口から黒い炎を吐き、蔓を焼き切った。
「しまった!!」
「全て……全て焼き払ってくれる!!」
ドウェインの炎により、辺りが火の海になり、身動きができない。
「ここまでなの……!?」
花琳は項垂れたように見えた……が、やがて不敵な笑みを浮かべた。
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