1 出会い

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 そう言うシエの傍らで、順が厳しい顔をしている。 「……とはいえ、油断できませんよ。いつどこから何に襲われるか、分かったもんじゃありませんから」 「……ええ。それはそうですが……」  その時。 「誰かいる……!」  愛の声で、全員が一気に静かになった。耳を澄ませると、確かに足音が聞こえる。 (1人……2人……いや、それ以上?)  竜也達は部屋の出口の方を見つめて警戒した。竜也の脳裏に、これまで戦った敵が蘇る。 (……何が来ても、倒すだけだ)  竜也は大鎌を呼び出し臨戦態勢に入った。  ……しかし、彼らの目の前に現れたのは恐ろしい怪物でも、危険そうな能力者でもなかった。  青いマントを身につけた、竜也達と年の近そうな7人の少年少女……聖夜達が、部屋に入ってきたのだ。 「うわ~!ここどこだよ~!」 「聖夜、落ち着いて!みんな不安なんだよ!」 「でもさ、目が覚めて変な場所にいたら、誰でも焦らないか?」 「それにしたって、焦りすぎ!」 「柊……厳しい……」  思っていたよりも安全そうな人物の登場に、竜也は何だか拍子抜けしてしまった。 「あの!」  シエが聖夜達に声をかける。聖夜達は自分達以外に人がいるとは思わなかったのか、驚いた様子で固まった。 「あの、あなた達は何者なんですか?」  シエの言葉に、聖夜達は不思議そうに首を傾げる。
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