1 出会い

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 白雪が指を鳴らした途端、ドラゴンの足が凍り付いた。それに戸惑い、足を動かそうと悶えるドラゴン。その隙に、順がドラゴンの懐に入り込む。 「食らえっ……!」  その瞬間、順の腕の筋肉が発達し、ドラゴンに重い一撃を食らわせた。 「山口!伊藤!」  順の声に頷いた愛が、手を祈るように握った。すると、どこからともなく剣が現れ、ドラゴンに斬りかかり始めた。  その剣に続くように、竜也は死神のような大鎌を持ってドラゴンに突っ込んだ。 「はぁっ!!」  大きく跳躍した竜也が、ドラゴンに大鎌を振り下ろす。ドラゴンの脳天に大鎌が炸裂した。……勝負はついたかのように、思えた。  しかし…… 「グオオオオ!!」  大鎌も剣も、ドラゴンには全く通っていない。地面を揺らすほどの激しい咆哮に、竜也が吹き飛ばされて床に叩きつけられた。 「竜也!」  珠喇が竜也に駆け寄り、その体を支える。 「竜也、大丈夫?」 「っ……なんとか……」  竜也は体を起こして、ドラゴンを睨み付ける。 (手は抜かなかった。みんな全力で戦ってる。なのに……何で倒せないんだ) 「グオオオオ!!」  ドラゴンが再び火を吹いた、その時。 『異世界の戦士達を導き給え』  鈴を転がすような声と共に、竜也達の体が白い光に包まれた。 「な、何だ!?」  驚き、戸惑う間もなく……竜也達は光に飲み込まれ、姿を消した。
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