冬を生きる私から、貴方へ

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
 丸くて小さなクッキーを口に入れると、表面の粉砂糖がすっと溶けて、甘さとわずかな清涼感を感じた。軽く歯を立てれば、さくっと音を立てて砕け、ほろほろと崩れる。雪玉の名を冠するこの菓子を送ったら、夏を愛する貴方は何を思うだろう。貴方への想いは、窓の外で降り積もる雪によく似ていて。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!