第6章 心の声

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抱き締められた身体から力が抜けた。 「――――早く大人になりたい」 ―――――心の声が漏れ出た。 「子供扱いする気は無い…君が必死に悩み考えてきたものを否定するつもりもい」 彼の指先が私の頬に触れる 「――――さぁ帰るよ」 もう抵抗しようとは思わなかった。 彼は私を子供扱いせず1人の人として真剣に向き合い接し戒めてくれた。 逃げ出し駄々をこね、分かっていながら祖父や皆に迷惑をかけ…心配してほしかった子供じみた反抗…。 全て彼には見透かされていた。
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