NOEL◆先輩の事が大好きな二人の後輩と戦場で過ごすメリークリスマス◆

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タイトル 『NOEL◆先輩の事が大好きな二人の後輩と戦場で過ごすメリークリスマス◆』 ストーリー 聖夜の夜に訪れる『奇跡の運び手』は、サンタクロースと呼ばれる。 それはセントクロス教会が選んだ、世界に『奇跡』を届けるエージェント。 トナカイが引くそりを駆って、世界中の子供達に奇跡を届ける。 セントクロス領だけではなく、独占領に暮らす子供たちにも『奇跡』を届けることで、二つに分断された世界を繋ぐ力になると考えている主人公、サンタクロース見習いのココア。 ブートブルグ独占領を支配する軍隊に見つかれば、即刻捕虜として捕まってしまう。危険な任務に挑むココアを守る為に、二人の後輩騎士が命懸けの戦いに挑む! 生死をかけた任務の終わり、ついに独占領の子供部屋に辿り着いたココア。 戦いの中で喪った大切な騎士達の遺志をも背負い、子供の眠るベッドの横で、靴下に『プレゼント』を届ける。 『…おねえちゃん、だれ?』 『えっと、…(起こしちゃった…) 私はセントクロス教会の者です。』 『せんとくろーす…? あー!絵本で見たサンタクロースだ!!』 『え…?』 窓の外、大きな満月の前を横切る黒い影。赤い帽子に毛皮のついた赤いコート。太いお腹を黒いベルトで絞めている。 トナカイの引くそりを駈って、高笑いと共に『奇跡』を運んで来た。 それは、本物のサンタクロース。 …ハッハッハ! メリークリスマス! サンタがココアに向かってウインクをすると、血塗れの制服がミニスカサンタのコスチュームになり、家の外のモミの木がクリスマスツリーになり、外で倒した独占領の武装兵はスノーマンやジンジャーブレッドマンになり…、 そして、階下で倒れた二人の騎士は、暖かな毛布に包まれ寝息をたてている…、傷一つ無く! テーブルの上には豪華な食事や七面鳥が並び、照明はシャンデリアになり、銃はキャンディーバーになり…。 そして、ココアの前には二つのプレゼントボックスが。 サンタクロースはまたまだ奇跡を起こしていく。セントクロス領にも、独占領にも。 圧倒的かつ神秘的な、奇跡の力で。 白銀の世界を、笑顔で、奇跡溢れる世界に変えていく。全てがよくなっていく。 本物のサンタクロースの、その偉大さを噛み締めながら、ココアは騒ぎ出した子供を部屋に残し、こっそりと階下へ。 そこには、喪われたと思った、大切な、自分を守る為に戦ってくれた二人の騎士が。 穏やかな眠りの中にいる。 その二人を起こさないように慎重に、ココアは二人の枕元にプレゼントボックスを置いた。 これにて任務完了。 『二人とも…メリークリスマス! ありがとう、大好きだよ!』 一夜明けて、『奇跡』が届けられた世界は、サンタクロースの話題でもちきりに。 セントクロスでは、次期サンタクロース候補生として立派に『奇跡』を届けたココアが評価を受ける。セントクロスキャンパス、もといセントクロス領全体で、一躍時の人に。 一方で、ブートブルグ独占領では、子供を中心にサンタクロース信仰がにわかに流行り出す。 自分たちにも『奇跡』を届けてくれる味方がついている。それなら、努力して今の生活を変えよう、と。 しかし、独占領の中で反乱や脱走者が出ることを恐れた軍はサンタクロース信仰の弾圧を強行。 各地でサンタクロースへのウェルカムボードが破壊されたり、感謝の張り紙が剥がされる被害が続く。 子供たちは、本棚の後ろやベッドの下、屋根裏や秘密の隠し部屋にサンタクロース信仰の証拠となるものを隠し、隠れサンタクロースタントに成らざるを得ない状況を余儀なくされた。 隠れサンタクロースタントの報道を見たココアは、表には出せないながらも子供達の中に奇跡の欠片は輝き続けていると直感。 もう一度世界に『奇跡』を届ける為、サンタクロースから命と新たな力を得た二人の騎士を連れて、再び戦場に舞い降りる! 今度の『奇跡』は、バレンタインにチョコレートを届けること! 再び独占領の中を駆け抜け、セントクロスキャンパスの支援を受けながら、軍の弾圧をくぐり抜け、チョコレート配りに奔走するココア。 そんな中、二人の騎士、チョコとマカロンにもチョコレートを用意したココア。チョコレートを渡して、『ずっと三人で一緒にいたい』という気持ちを伝えようとするものの、二人のどちらも本命である自分の気持ちに迷ってしまい…。 世界設定 一つの大陸が舞台となる物語。その大陸には二つの領地があり、どちらも同じように大陸を半分ずつ占めている。 二つの領地の力が拮抗しているわけではなく、セントクロス領が技術の面で比較的先進しているにも関わらず、争い事を好まない人々が多く暮らしているため、戦争にならないだけ。 主人公は二つの領地の統合の先に未来があると考えているが、力で支配するわけではなく、同盟という形が整うことを願い、『奇跡』を届ける行為に、その希望を託している。 ★セントクロス領 エビデイ・フーズ・バースデイ領主が治める、大陸の半分を占める豊かな領地。 四季を持ち、人々は動植物と仲良く暮らしている。 農業を中心に、領民が自ら仕事を持ち、苦労と引き換えに自立した生活を維持。 収入のいくらかを領地に還元し、公共事業を発展させることで、領地と領民が支えあって生きている。 一人一人が頑張って生きている世界だからこそ、『奇跡』を届けるサンタクロースの存在が必要不可欠と信じ、サンタクロースを養成する学園セントクロスキャンパスが設立されている。 ★ブートブルグ独占領 一部の裕福層を財源に抱え込んだ軍隊が支配する、大陸の半分に広がる独占領。徴税により軍隊が私腹を肥やす一方で、領民はダンボールとトタンの建物での生活を強いられている。 最低限の生活を保証する代わりに、領民は厳しい監視下に置かれ、高慢な軍の弾圧に怯える。緑の育たない乾いた荒地。 領民の中に革命の声を上げる者もなく、皆ただただ『奇跡』の訪れを待っている。 キャラクター ★ココア・ジンジャー(主人公) セントクロス領サードニクス・ブライダル出身。山間部育ち。頑丈な十六才。 何事も投げ出すこと無くコツコツ頑張る努力家で優しい女の子。 セントクロスキャンパス在学で次期サンタクロース候補である『プラチナエージェント』の資格を持つ、学園期待の星。 いつか本物のサンタクロースになって、世界中の人を笑顔にするのが夢。 チョコのことも、マカロンのことも、同じくらい大好きという自分の優柔不断な気持ちに迷うこともある。でも基本的に能天気。 ★チョコレート・オランジュ ブートブルグ独占領、失意の町グレイブ出身の十四才の脱走者。授業という名の任務で独占領を訪れたココアに『奇跡の欠片』を貰ったことをキッカケに、独占領から決死の逃亡を図る。 セントクロスキャンバスの特待生として生活保護を受けながら、後輩騎士となりココアの授業の手助けを志願。 ココアが夢を叶えてサンタクロースになり、世界中に笑顔を届けることがチョコにとっても夢。 その為、脱走者である自分が傍にいることでココアに不利益が生じるようなことがあれば、自らこの場を去ろうという覚悟も決めている。 破壊的戦闘能力と、独占領内の土地勘でココアを支援している。 普段はサエないが、辛いものが苦手で、トウガラシを食べると戦闘狂(トリガーハッピー)になる。 ★マカロン・フランボワーズ セントクロス領ライクルビー・ラヴ出身。生まれつき不幸体質で、家族を早くに亡くし、孤独に生きる十四才。 セントクロスキャンパスに通う先輩であるココアが、次期サンタクロース候補である『プラチナエージェント』の資格を取得したと知って、自分と同じ努力と忍耐の鬼であるココアが資格を取ったのなら、やはり頑張っている人間が一番偉いんだと励まされる。 以来、後輩騎士としてココアの授業の手助けを志願。同じく騎士であり、共にココアを護る立場にいるチョコのことは、独占領の出身者だと知ってなお、信頼している。 口喧嘩も絶えずするが、『出来ればこの三人でずっと一緒にいたい』という願いを、自分の胸の内だけに留め、その気持ちを何より大切にしている男の子。 冷静な戦況判断と驚異的射撃精度でココアを支援している。 唯一残された家族に、ビスケットがいる。 ★ビスケット 唯一残されたマカロンの家族。本当は不死鳥なのだが、みんなクリスマスの夜に七面鳥になるやつだと思っている。 基本的にはマカロンが用意した鳥籠にいることが多いが、人を運ぶだけの力があるので、チョコの空中戦をサポートしたりもしている。 クリスマスイヴの夜に起きた、本物のサンタクロースがもたらした『奇跡』は、サンタクロースがチョコとマカロンを蘇生したわけではなく、サンタクロースによって力を分け与えられたビスケットの能力による蘇生。 好物はトウガラシ。
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