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「国王様ばんざーい!!」
黄色い歓声に包まれる中、立っていたのは少女の姿をした国王だった。
それを遠目で見守っていたのは元勇者と、苦い顔をする少年が1人。
「少年、もし魔王が復活したらお前もああなるのだぞ」
「普通に嫌なんだけど……えっ、お父様ってあんな感じだったの……?」
「魔王の封印を見守る妖精族が、唯一対抗できる手段としてくれた薬がアレだ」
少年は何度も何度も父親だった少女を見つめ、その度に大きな溜息を吐く。
「魔王絶対復活するなよ……」
恨み節かと言わんばかりに少年は、理不尽な未来が見えた気がした。
この少年を巻き込んだ物語は、また別のお話である。
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