復活の魔王は誰にも求められていない

3/3
前へ
/3ページ
次へ
「国王様ばんざーい!!」 黄色い歓声に包まれる中、立っていたのは少女の姿をした国王だった。 それを遠目で見守っていたのは元勇者と、苦い顔をする少年が1人。 「少年、もし魔王が復活したらお前もああなるのだぞ」 「普通に嫌なんだけど……えっ、お父様ってあんな感じだったの……?」 「魔王の封印を見守る妖精族が、唯一対抗できる手段としてくれた薬がアレだ」 少年は何度も何度も父親だった少女を見つめ、その度に大きな溜息を吐く。 「魔王絶対復活するなよ……」 恨み節かと言わんばかりに少年は、理不尽な未来が見えた気がした。 この少年を巻き込んだ物語は、また別のお話である。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加