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「貴様が我を通すなら、あの生意気な小娘をわし自ら子を孕ませ、玩具のように弄び、奴隷として売り飛ばしてやるぞ! それが嫌ならわしに従…………ぶっ!?」
「このくそやろうが!」
振り向いたいきおいのまま、ビブレの顔面をぶん殴ってしまった。
「ぶひいいい!」
鼻を折られ凄い量の鼻血をポタポタ流し、まるで豚みたいな鳴き声を漏らすビブレ。
そのビブレがヨロヨロと後ろに下がる様を見ながら、俺は焦りと共に覚悟を決めた。
よし、こいつの気を失いさせて忘れて貰おう、と。
「わりい、ちょっと離れててくれ。 すぐ終わらすから」
「は、はい……」
一旦女の子を自分から引き離し、
「き、ききき貴様! こ、ここここのわしによくも暴力を! もう容赦ならん! こうなったらまずはあの小娘をわしの物に…………がはっ!」
「おらあっ!」
男がまたしても許せない言葉を言い終わる前に俺はビブレにもう一発、鼻に一撃をお見舞い。
そして更には……、
「ひいいい!」
「あらよっと!」
奴には不必要な玉を思い切り蹴りあげると、ビブレは真っ青になって悶絶。
そこへ続けて、前のめりになった豚の顔面を蹴りあげた。
「ぶふっ! ………………」
顎下を蹴りあげられ吹き飛んだビブレは地面に背中から落ちると同時に白目を剥く。
どうやら上手く気を失わせれたらしい。
あとは記憶を失くしてくれるのを祈るばかりだ。
「うわぁ、すごい……。 あ、ありがとうございます! 茶髪の騎士様! お陰で助かりました……! 私、もう助からないかと……」
「そいつはどうも。 あーあ、どうすっかなこれ……。 都合よくいけばいいんだがな……」
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