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二話 まったくこれだから貴族ってのは
とまあ昨晩そんなこんながあった上で、世の中ってのは本当に不公平だと痛感する。
「王よ、この私めに無礼を働いたのですぞ。 相応の刑を下すべきかと思いますがな」
「ふぅむ、それは分かっておるが……」
たまには良い行いをしたって言うのに、今現在俺は死の淵に立たされているのだから。
「あやつは私に暴力を振るったのですぞ! 幾度となく!」
それはお前の方だろうが、と言いたいところだが権力社会ってのは得てして権力者が優位に立つものだ。
特にこのリカード王国は貴族が幅を利かせている国。
中には俺の父みたいに民の理想として奮闘している貴族も居るには居るが少数だろう。
大抵はビブレみたいなクソやろうが大半で、かつ権力をかさに着ていたりする。
「王よ! ご決断下され! 我が国の未来のためにも反乱の芽は摘まねば!」
だから記憶を失わせてうやむやにしようとしたのたが、失敗もいいとこ。
やはりただ殴って気絶させるだけでは不可能だったらしく、しっかりと覚えていたビブレをより怒らせ、こんな事態になってしまったのである。
っていうか反乱の芽ってなんだよ。
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