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episode.5
「よいしょ...よいしょ...」
私と望夏は、海生を自分の家まで運んだ。
「ふぅ...、ありがとね。望夏。」
「あ、全然いいよ!」
「じゃあ、私、飲み物用意してくるから海生見ててくれない?」
「もっちろん!」
「じゃあ、よろしく」
ガチャ
私はドアを閉め、こういった。
「...海生。お姉ちゃんはまぁまぁのことはやったよ。あとはがんば」
「...望夏姉ちゃん?」
「あっ、海生くん起きた?海生くん、倒れたんだよ。」
「...そ、そうなんだ。って、あれ?お姉ちゃんは...」
「あー、雪乃なら飲み物取りに行ってくれたよ!」
「そうなんだ...」
てことは、今、俺と望夏姉ちゃんと二人きりじゃん!
「...あのさ」
「んー、何?」
「望夏姉ちゃんって、好きなやついるの?」
「えっ、いないよ。」
「そうなんだ。」
「皆ね、私の顔目当てで寄ってくるの。だから、いい人いなくて。」
「...じゃあ、俺が望夏姉ちゃんに告白したら断る?」
「...え?」
「...俺、小5の時からずっと望夏姉ちゃんが好きだ。」
「は、え?海生くん、私のこと好きなの...?」
「うん、告白の返事は?」
「...顔だけで告白してる?」
「ううん」
「...今のとこはキープしていい?海生くんがちゃんと私自身のことを好きなら考える。」
「...ちゃんと行動で見せるよ。望夏姉ちゃん自身が好きなの。」
「ありがとう、海生くん...」
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