プロローグ

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「・・・ぁっ!」 楓から甘い嬌声が漏れた。 一度噛まれたオメガの頸は 噛まれた者に触れられると 性感帯に変化する。 体内の管と言う管を通って 痛みではない、ビリっと痺れるような快感が 手足の爪先まで伝う。 既に濡れていた楓の後孔からは さらにたっぷりと蜜が溢れ出す。 龍牙はその様子を 何も言わずに眺めながら 纏っていた高級スーツを床に脱ぎ捨てる。 そして 楓を四つん這いにさせると、 硬直した楔を 解れた楓の源に押し付けた。 「っあぁっん・・・っ」 楓はそれを 拒むことは一切せずに、 当たり前のように受け入れる。 薬が効かないオメガの 発情状態を 治められる唯一の方法は アルファの体液を体中に入れることだからだ。 その上、頸に印のある楓の体は どのアルファでも良いわけではなく、 番である龍牙しか受け付けられない。 龍牙が勢いよく 中に入ってきた瞬間、 まだ射精されていないにもかかわらず、 何度自慰を繰り返しても 治まらなかった欲求が 一気に満たされていくのを感じた。 奥に一度突かれただけで 楓の男性器は 栓の抜けたシャンパンのように弾ける。 けれど、それは終わりではなく、 始まりの合図に過ぎない。
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