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横浜の港近くにあるフットサル場の個人フットサルに参加して1年が過ぎた。
何人かの顔見知りも出来れば、会話も弾むほどの仲の良い関係を結んだ人もいた。
その中には同じ大学に通う同級生もいる。彼らもまた、大学で本格的にサッカーをやるつもりは無いが、地域のクラブチームでやったり、紀夫と同じように趣味の範囲でやる客もいた。
ある日、フットサル場の店長が紀夫達、仲の良い数人に声を掛けてきた。
「柳井さん達。今度、大会を開くんだけど、このメンバーでチームを組んで出場してみない」
紀夫と他の客は互いに顔を見合わせた。
その場にいるのは池山博也に、松川昌泰、城戸弘樹、藤川翔、河原剛流と柳井紀夫の6人だった。
この6人は同じ大学に通う、専攻する学科は違えど同い年の19歳と20歳だ。
「どうする・・・?」
池ちゃんこと、池山が声を出した。
「面白うそうじゃん!チームを組んで、参加しようよ」
紀夫が賛同の声を挙げると、まっちゃんこと松川が渋った顔で、「俺、地域クラブに入っているから、そっちの試合が無い日だったら良いけど・・・」と口にした。
「店長。日程は?日時は決まっているんですか?」
紀夫が店長に尋ねると、「12月のクリスマス前に、年末フットサル大会としてやる予定だけど」と教えてくれた。
「年末だって、まっちゃん。どう?」
紀夫が視線を向けて松川に尋ねた。
松川は相も変わらず渋った様子で、「年末なら地域リーグは終わっていると思うから・・・」と答えたので、「なら、全員参加でOKだね」と、池山の一言でチームが結成された。
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