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店内に足を踏み入れると温かい暖房に反射的に気が緩んで 「・・・、」 レジ横のおでんを見つけて我に返る どうしても浮かぶふたつの顔 馬鹿馬鹿しい そうも思いながら、気持ちは馳せる ──彰良は、今頃こっちに戻って来る新幹線の中だろう 入団チームのクリスマスのイベントやらで、文句を言いながら向こうへ行った年末 そのまま中々こっちでのまとまった時間が取れないと正月に連絡取った誰かが言っていた 『戻ったら飯でも食いに行こう。』 数日前に来た彰良からの連絡 敢えてこんな約束なんてしたことない こんな言葉が彰良から出るという事は・・またすぐ向こうに行ってしまうんだろう 向こうのチームに合流をし始めてからというもの その実力は周りの想像以上だったらしく、『期待のルーキー』とかなり持ち上げられて そういうのメンドクサイ勘弁してと今までの彰良だったら言っていたのに「丁度良い、ありがたい。」そう口角を上げていた 「人生設計があるからね。スタートから全開で行かねえと。」 そう自信に満ちた笑みを浮かべる彰良。 元々あった実力に、最近は輪をかけてメンタルも強くなった もう学生では相手にならない。 彰良は成功する 俺だから解る そんな確信、自分の先は全然見えていない俺から思われても迷惑か
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