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お風呂をあがると、 呂玖はテレビを見ていた。 私も呂玖の隣に座る。 当たり前のように呂玖が私の手に、 自分の手を重ねる。 「この人、最近よく見るよね」 「確かに、司会とかよくしてるし、 面白いよね」 「歌もうまいらしいよ」 「えぇマジ?」 たわいもない会話が、ほっとする。 CM に入った時、 呂玖がふと私を見つめる。 「ん?」 「ねぇまな」 「何?」 そう聞いた瞬間、呂玖の唇が私のに重なる。 「…!」 「マジで言うけど、 俺本気でまなのこと束縛したい」 「…あ、わ、わかってるよ」 「でもちゃんと気を付ける」 「アハハ…、ありがと」 でも私も正直束縛したい。 「あぁぁぁぁぁ、まじでまなは俺の彼女なんだよね」 「何それ?そうだよ」 「覚えてる?俺が告白したとき」 「うん、中学のときね」 「あの時言ったじゃん? まなのおっぱい触ったり、脱がしたりしたいって」 「…え!…あ!…ん?」 てんぱってしまうけど、言ってたのは覚えてる。 「今でもその気持ちは変わらないよ」 なんか、よさげな感じに言ってるけど、 おかしいよ。 「もう大人だし、義雄さんに遠慮せずとも、 そういうことしていいってことだよね。」 「あ…うん、ま、まぁね」 呂玖が私のほうに体制を変えて、 少し覆いかぶさってくる。 ソファの背もたれに追いやられて、 思わず目を閉じる。 「じゃ、するよ?」 「…あ。あ、う…うん」 あぁ顔面偏差値が高いと、 こんなセリフも様になる。 そんなのんきなことを考えてると、 ゆっくりキスをされる。 触れるだけのキス。 少し長いキス。 そして唇をわってくるキス。 「…ん。んふ…」 呂玖の舌が、私の中に入ってくる。 それだけで、脳がとけていく。 「ねぇ俺、うまい?」 「え?」 「俺のキス上手?」 「あ、うん、き、気持ちいいよ」 「ほかの人より?」 「は?」 「ごめん…」 「あ、ううん」 「おっぱい、さわっていい?」 「…」 こくりとうなずく。 ゆっくりそっと、 呂玖の手が服の上から、 私のふくらみをなぞる。 「夢みたい」 呂玖が弾んだ声を出す。 この前の時は、とっても乱暴で、 けものみたいだったのに。と思ってしまう。 やばい、なんか幸せ。 「服、脱がしていい?」 「もう、いちいち聞かなくていいよ。 全部、呂玖の好きにしていいんだから」 「何それ?すげーぞくぞくする。」 あぁもう、かわいいなぁ。 「俺、初めてだから、 うまくできないかも」 「え?」 ほんと? 「…はじ…めてなの?」 「う、…うん」 何だろう。なんかほっとした気持ちになる。 呂玖、ほんとに私だけだったんだ。 「…、え?な、なんかダメだった?」 少し目が潤んでしまった私に、 呂玖はあわてている。 「ううん、私も初めてだから、 なるべく優しくしてね」 そういうと、呂玖の顔は、信じられないという表情をして、 そのあとすぐに笑顔になった。 「うん、頑張る」
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