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「ねぇまな、ドラムたたいてる俺かっこいい?」 そう言いながら、私の体を呂玖の手がまさぐる。 「はぁ…はぁ」 ダメ、呂玖の声に集中できない。 触られてるところに集中しちゃう。 「ねぇ俺かっこいい?」 もう一度重ねて聞いてくる。 呂玖の顔が見たい。 そう思ったらたまらなくて、 からだをひねって、呂玖に向かい合う。 腰を抱かれて、向き合う形で、 じっと呂玖の顔を見る。 私の言葉を待ってる、呂玖は大人なのに、 制服とのギャップがたまらなくぞくぞくする。 「バカ、ドラムたたいてなくても、 どんな呂玖も全部、全部かっこよくて…好き」 そう言った瞬間、 からだは押し倒されて、 唇はふさがれた。 お預けしてた犬が、"よし"されたみたいに、 呂玖が私にがっついてきた。 こんな乱暴にされてるのに、 私—幸せ—。 制服の裾から手を入れて、胸を探る。 もう片方の手はスカートをめくって、内ももをさする。 たまらない快感に、呼吸が弾んでしまう。 「なんか、悪いことしてるみたい。 まなのここ、すげぇエロイのあふれてくる。」 「ヤダ、恥ずかしいから、言わないで…」 「ごめん、でも全部感じたい。 まなの全部、俺のだって言いたい。」 「もう…。」 シャツのボタンを夢中で外して、 彼の胸に手を当てる。 カチャカチャとベルトを外す音。 焦れてるような息づかい。 切なげな表情に、ふと思う。 呂玖の全部が私のものなのに、 もっともっと欲しいって…。 「ねぇ 呂玖…」 「ん?」 「好き」 「…!」 好き、もっと隙間なく、 くっつきたい。 誘われるように、 呂玖の唇に口づける。 「まな…。俺も大好き」 ねぇ、制服のころのままの気持ちで、 ずっといたい。 あなたから呼ばれる名前は特別だし、 私が呼ぶあなたの名前が、 あなたにとって特別であってほしい。 いろんな考えが、ぐるぐるする。 あぁもう、何も考えたくないのに。 呂玖に抱かれながら 流されるように、意識を手放した。
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