好意をむけられて

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 車から降りてきた一平は、白いビッグシルエットのTシャツにグレーのクロップドパンツ。胸には、うちのブランドのコインがトップについた長めのシルバーネックレスが光る。シンプルなファッションが一平のイケメン度合いを引き立てていた。  「おはよう、涼香さん。わー、ワンピース似合う、かわいい」  ううっ。そんなにストレートに褒めないで。まぶしい……まふしすぎる。ぱああっと光るような一平の笑顔に思わず目を瞑った。    一平はいつもわざわざ降りて、助手席のドアを開けてエスコートしてくれる。     車高が高いので、手をとってくれるのはありがたいけど、そのたびに手を握られ、背中に手を添えられて、毎回ドキドキだ。  「ありがとう」  「乗りにくくてすみません」  「いつも一平が助けてくれるから。大丈夫」  「涼香さんも、リミッター外してきましたね」  リミッター? なんのことだかわからないうちに、閉めますねと言われてバタンとドアが閉まる。一平が運転席にのりこんでサングラスをかけた。  実はその横顔がすごくいいなと思っている。いつもは甘い顔が、サングラスをかけるとちょっとワルそうな雰囲気になるのがなんとも言えない。  「じゃあ、出発します」  「はーい、レッツゴー!!」  車の中の音楽は、いま流行っているものから、私たちが高校生の頃によくきいていたものまで、いろいろな曲を流してくれる。私が好きだと言ったバンドの曲や、いわゆるドライブの定番曲がかかるとテンションはさらに上がる。
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