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「初めまして。
澪
(
みお
)
と申します」 「……う!ゴホゴホ」 「大丈夫ですか?」 「ほ、放っておいてくれ」 彼はやっとそういうと布団の中で私に背を向けた。 布団の横の薬。水差し。布団だけの部屋。彼はまだ咳をしていた。 「こんな死にかけの男の元の来るなどとは……お前、どれだけ金をもらったんだ?」 「え」 暗い部屋。彼の咳が響く和室。ここは悲しみの色でいっぱいだった。
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