波濤
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波濤
暗海を三日月が照らす 波の間を影が染める 群青とは言えぬ藍色 深縹より花紺青に近い 夜更けの水面が揺れる 寄せては返す微睡み 躊躇いに淀む潮の香 痛みを鈍らせた体の 苦しみもない心では 何ひとつ生まれない 想いさえ伝えられない 声は風に浚われて 意識は波濤に呑まれて 自らすら曖昧な現在に 形にならない思いが過る 意味を為さない言葉が滲む
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