エピローグ

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エピローグ

丸テーブルに、お父さん、私、浜崎くん、浜崎さん夫妻、と囲んでいて、私はジーンときた。 嬉しいのに泣きそうになる。 私の指に浜崎くんがハメてくれた婚約指輪は光の加減か、キラリと光った。 ホノルルマラソンを完走したり、浜崎くんと婚約したり。 良い事って重なるものなのね。 今日は、感動してばかりだ。 夢なら覚めないで欲しいと思う位に。 私の反対隣のお父さんが浜崎くんに言う。 「雅を何年間も待たせやがって!」 浜崎くんの隣に居たら、頭でも叩いてそうな声色だった。 良かった…私が間に居て。 その時、浜崎くんのお父様が言った。 「私も家内から話を聞いてました」 つまりは知らなかったのは、この中では私とお父さんだけだったみたい。 「「「おめでとう」!」」 お父さんや浜崎くんのご両親に祝福されて、私は今、世界で一番の幸せ者だと思う。 こうして何年も掛かった私のマラソン大会奮闘は幕を閉じた。 只、結婚の籍を入れるのは、まだもう少し先に、なりそう。 それまではマラソンを始める前の生活に戻って、お父さんのお店を手伝う事になった。 そして、日曜日。 「雅ちゃん、ケーキ食べに来たよ」 「いらっしゃいませ!浜崎くん」 これからは浜崎くんと人生のペアマラソンが始まる。 完
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