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「…遅かったですね。見つかったんですか?」
「ああ。こいつらも辺りを探してたみたいで捕まえるのに手間取った。ついでに恒星と天堂もいたんで一緒に連れてきたぞ」
「なっ・・・!!」
「なあなあ摸。これってなんの集まりなんだ?」
メガネの奥で目を丸くして驚いた副会長は、次の瞬間残像が出るほどの速度で会長につかみかかった。
「(コソッ)なんで恒星を連れてくるんですか!?彼は今日危ない目にあったばかりなんですよ……!!これ以上私の可愛い恒星を危険に巻き込むわけには」
※小声で2人にしか聞こえません
「いいじゃねぇか。いつから摸の物になったかは知らんが恒星くんはお前の心配を他所にさっきから別の男のことで頭がいっぱいみたいだとよ」
「なあ慎。まさかやっぱり悠樹に何かあったのかな……?お、俺、さっきから心臓がバクバクして胸騒ぎが止まらなくって」
「落ち着け。お前が倒れそうになってどうする」
オロオロと生徒会室を右往左往しながら今にも泣きそうな恒星を落ち着かせようと、近くのソファに座っていた柴先輩が静かに頭を撫でる。
かく言う慎も、表情には出さないが先程からじわりと手汗が滲むのを感じる。
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