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「あ?
べつに、あの女は彼女じゃねぇ」
あれ?彼女じゃないのか?
「え、そうなんですか?
かなり、二葉さんのタイプっぽかったのに」
「ああ。まあな」
タイプなのは認めるんだ。
なら、まだ付き合う前とかかな?
「それより成瀬。気になってたんだけど、アイツホストだよな?
見た事ある」
二葉さんは近くに居た須田に目を向けている。
「あ、そうか。
二葉さんの店と須田君の店、近いのか。
それで知ってるんだ」
この二葉さん、あの歓楽街にお店持ってるんだ。
多分、夜のお店だろうな。
須田は、明らかに困ったような表情で二葉さんに近付いて行く。
「…永倉さん。
こうやって挨拶させて貰うのは初めてですよね?
DEEP SEAのケイです」
須田は、ホストでの源氏名をこの人に名乗っている。
「にしても、お前運が良いよな?
お前と会うのがこんなめでたい場じゃなきゃ、お前の事ぶっ殺してたけどな。
なんつーか、お前もってるよな?」
そう言って二葉さんは笑っているけど。
須田の顔は、ちょっとひきつっている。
「…そ、そうでしょうか?
こんなプライベートの場で偶然永倉さんに会うって。
果たして運が良いと言えるのか…」
何があったのかは知らないけど。
須田とこの二葉さん、何かあるのかな?
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