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episode.1
「こっれが、東京か〜!しっかし、建物がでかいなー!」
太陽が照りつける真夏の8月。東京の建物にびっくりしながら歩く。
私は、東京の佑縁学園(ゆうえんがくえん)高等学校に入学することになって、これを機に東京に越してきた、高1・泉央莉沙綺(いずおりさき)。
今は、住むことになったアパートを探しながら、観光してるんだ。
「アパート、どこにあるんだろ...」
アパートの住所が書かれた紙を手に握りしめて、アパートを探す。
すると、アパートらしき建物が。
住所を確認してみると、その建物で間違いない。
「彗星アパートかぁ...。いい名前だなぁ。」
建物は物新しく、つい最近に建てられたものらしい。
このアパートは、高校生限定なので同じ高校の人もいるかもしれない。
「まずは、荷物を運ばなきゃ!」
このアパートは、階段だからキャリーケースを持って上がらないといけない。
「どうしよう...。いやっ!でも、頑張って運ぶしかない!」
よいしょとキャリーケースを頑張って持ち上げようとする。
しかし、重すぎて話にならない。
一人困っていると。
「大丈夫?」
と、後ろから声がした。
後ろを振り向くと、華奢な女の子が立っていた。
その子の顔は女優さんにいてもおかしくないほど整っていた。
「その荷物、もしかしてこのアパートに引っ越してきたの?」
「は、はい。」
「そうなんだ!私、このアパートの7号室の橘美麗(たちばなみれい)っていうんだ!えぇと、あなたは?」
「私は、今年から近くの佑縁学園に通う、泉央莉沙綺(いずおりさき)って言います!」
「佑縁学園!?じゃあ、私と同じ高校だ!」
「えっ、そうなんですか!?てっきり、違う高校かと...」
「一緒の高校なら学校も一緒に行こ!私はちなみに高2!」
「じゃ、じゃあ、先輩だっ!すみません!」
「あははっ、敬語じゃなくていいよ!私のことは美麗って呼んでっ!私は、沙綺って呼ぶから!」
「あ、ありがとう!み、美麗!」
ぎこちなく言う。
「あ、その荷物。部屋に運ぶんでしょ?手伝うよ、沙綺!」
「ありがとう!」
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