ナツ.side

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「サンキュー  いただきます…」 珈琲を飲みながら爽を見つめると…奴の眼鏡の奥の…俺を見つめる瞳が、やけに優しい気がして… 俺は不覚にも、胸がきゅうってなってしまった…。 ドキドキドキドキ…   なんなんだろう…  俺のこの、最近の心臓の音…。 俺は正真正銘、犬で…  いつか、もとに戻りたいと思っている身…。 爽は、少々、ド変態なゲイの…人間だ…。 犬と、人間… これからも末永く付き合っていける関係じゃない…。 俺はいつか…当初の目的を果たして…  爽をこの手に抱いて…男として、爽をめちゃくちゃに抱いて…感じさせて… 晴れて、犬に戻り、人間界からも去る…。 それで… 終了… ジ、エンドだ…  でもそれって… 俺にとって本当に…嬉しいことだっけ… 俺は本当に、犬に…元の姿に、戻りたいって思っているのか…? 自分の気持ちが、最近… 本当に、よくわからなくなってきた…。  俺は珈琲を飲みながら、目を閉じた…。
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