サンタさんへ贈るプレゼント

　今日はクリスマスイブ。明日の朝にはサンタさんからプレゼントが届きます。
　あおいはサンタさんにお願いしたプレゼントが届くのが待ち遠しくてわくわくしていました。

　今にも雪が降りそうな窓の外を見ていると、宅配便の車が近づいてきました。あおいのお父さんが働いているのと同じ宅配会社の車です。お父さんが乗っているのかなと見てみましたが、違いました。
　お父さんは毎日たくさんのお届け物をしています。特にクリスマスのある十二月は忙しくて、あおいはお父さんに会えない日もありました。

「ねえ、お母さん。サンタさんは世界中の子どもたちにたった一日でプレゼントを届けるの？」
「そうよ。クリスマスの夜だけで世界中の子どもたちにプレゼントを届けるの」

　それはとっても大変な仕事だとあおいは思いました。
　サンタさんはきっと、クリスマスの夜には家族と一緒に過ごせないんだろうなと思いました。

　あおいはいいことを思いつきました。
「そうだ、サンタさんおつかれさまって、プレゼントをしよう！」
　けれど、外はもう暗くなり始めています。今からプレゼントを買いに行けません。
　あおいは家の中にあるものでサンタさんにプレゼントを準備しようと思いました。お母さんから紙袋を一つもらって、そこにプレゼントを詰めることにしました。