3人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
酔っ払っていた大人達が集まって、結婚式の流れの相談を始めました。すでに、式場や日取りなどはある程度決まっているんですけどね。
ゆかり姉さんの実家、湘南の式場にて洋式の結婚式を執り行うそうです。ゆかり姉さんのウェディングドレス姿、想像するだけで胸がときめきますね。母親の琴音おばさんに似て、とっても美人さんですから…。
「それで、おれと兄貴の結婚式はどっちで執り行うんだ?和式?洋式?兄貴の角隠し姿も、似合いそうだよな」
みな君が、ぼくに話しかけてきました。
「どっちでも、執り行いませんから。横浜市パートナーシップ制度をもってしても、兄弟で結婚は出来ませんからね。ってか新郎側のご親戚もいらっしゃるのに、大声でそういう事言うのやめなさい」
花嫁のヴェールを持ち上げて歩く、いわゆるベールボーイ(ガール)を誰がするかと言う話になりました。ぼくがするのが適任だ、との声が上がりましたが…。
「嫌ですよ。来年は成人式も控えているってのに、ボーイとか…。それこそ、適任のご兄弟がいらっしゃるじゃありませんか。知季くんと、弘也くん…。あれ?」
いつの間にか、お二人が部屋にいませんでした。お酒の場に退屈して、どこかに行ってしまったんでしょうか。まあ、仕方のない話ですね。お二人の、ベールボーイ…。想像するだに、可愛らしいと思うんですけど。
最初のコメントを投稿しよう!