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律は梨華に付き添って空港へ向かったため、円と春菜はそのまま取り残される形となる。
ーーま、まだ…心の整理が… …
「梨華と何の話してたの?俺がなんだって?」
「え!?えーと…な、何だったかなぁ~?」
円と視線を合わすことができず、ソファに座ったままうつむいてしまう。
円はデスクチェアに座り何をするでもなく、春菜のブックスタンドにある画集に目を通していた。
フランスの父親からプレゼントされたものだ。
「… …」
「… …」
沈黙が痛いが、何を話して良いものか…春菜には検討もつかない。
「…そんな身構えないでよ」
「え?」
「俺が勝手に先輩のこと好きなだけだから。今まで通りでいいよ」
「… …」
『円は春菜さんの…太陽だよ!』
梨華の様な強さが欲しい。
梨華の様に無邪気で真っ直ぐな
キラキラと眩しい、勇気が…
欲しい。
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