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「あ、鍵!」
「大丈夫と思えば大丈夫!」
「そんな信じるものは救われるみたいなこと言われても」
「だって、戻ったら遊んでくれなさそうじゃん!」
「……駄々っ子か!」
「ずっと、ずっと、遊びに行こうって言いたかったんだもん。仕方ないって諦めたくなかったんだもん」
私を追い抜いた友人が、グイッと手を引いた。
「じゃあ、付き合ってもらうわよ。思いっきり遊ぼう」
「うん!」
弾ける笑顔が走り去るのを見送っていた男が下を向いていた顔をあげてずんずん歩き出す。それはだんだん速くなって、駆け足になった。
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