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あの日のこと
『ちょっ…待てって!のの!逃げんなっ!!』
今でも鮮明に覚えてる。
『はぁ!?もぅ…ばっかじゃない!?
マ、マジで言ってんの…?』
あいつに追われて、教室の教卓の下に逃げ込んだ。
『マジマジ!大まじめ!!』
息を切らしながら、教卓の下を覗き込むあいつの目は本気で…
『こんなこと、お前以外誰に頼めんだよ!?』
いつもはふざけてばかりなのに
『はぁ!?…てか、そんな…
ノリですることじゃないしょ?』
『…意外と乙女~♪』
ガンッ!!
『ってぇ!!ごめんて、な?
頼むよ~!こんなこと、ののにしか頼めない!!』
真剣で… …熱っぽい…
『… …ぁたしで、いぃの…?』
『…ん。つか… …ののがいい』
あいつの瞳に
ドキドキした…
『… … …ぃ…痛いの、ャだょ…』
『… …優しくする…』
初体験は、高3の冬だった。
あれ以来あいつとは疎遠になってしまい、今どこで何をしているのか…
今思えば、あれが私の
初恋だった…。
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