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”ファイアの障害重力圏を脱出。”
「ロイド、インターフェースをメイトさんに切り替え」
”航行中はこの方が効率的です”
「同時にも話せますよ」
「知ってる」
キャロットの最外縁惑星が遠ざかっていく。現在の速度は秒速500㎞程度。恒星系を離れていく軌道に障害となる小天体は少ない。一旦恒星系公転平面の上に出る。哨戒艦の検問を受けた。
「超光速航行準備」
艦長から航海士役を任じられた。
大概はメイトが、いやロイドが片づけてくれるが。
長いキャロット滞在だった。
本来はクシナダに現れた「異敵」の調査が任務だった。
奴隷交易事件は片付いたが調査はほとんど進展していなかった。
「出航を祝して宴会にでもしようか」
「調べものがあるから」
と逃げを打っておく。
”航海長進路設定を”
お呼ばれで行く我々の起源。
「地球へ」
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