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12月21日
曇りのち晴
恋しいと君の姿をひと目見る東の空に浮かぶ残月
西の空は雲に覆われていて、夜明けを見れなかった。その代わりか、昨夜ただいまと挨拶した月が東の空に美しく浮かんでいた。彼女に行ってきますと言いって家を出た。十六夜の月は、ほぼ満月の姿を見せて冬の冷たい空気の中に凛とした佇まい。寒き夜中を明るく照らして、役目を終えようとしているが、彼を待っている様だ。
東空に残りて暁を待つ
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